
■いか釣漁師のおみやげ
いか釣漁師が家族への土産にと、沖の船上で作った味 いか釣漁師は、帰港が決まると家族への土産用に、沖の船上でいかをさばき(開き)、ロープにかけて、潮風と天日にあてながら港へ急ぎます。
表面がさらりと乾き、弾力があるモッチリした手触りに仕上がった一夜干しは、いか釣漁師町の者しか味わえないものでした。
■いかを干す様々な条件

一般的に流通しているいかの一夜干しは、食塩水に漬け乾燥機で干していますが、機械干しはいかの身が薄くなり、水分を蒸発させる為に温度を高くするので、いかがなれて(鮮度が落ちて)しまいます。
中の水分もかなりぬけるため、日持ちがする代わりに、ふっくら感やジューシー感が損なわれてしまいます。
当組合では、浜の一角を確保し、一夜干しを製造してきましたが、同環境の浜辺に建てた工場の屋上に専用のいか干場を作りました。
寒風で短時間に干すことで、”鮮度の良い一夜干し”と言われる商品に仕上がります。
味付けにも食塩水は使用しません。沖の船上と同じ味を出す為、海洋深層水で味付けをしています。
産地のいかと海洋深層水だけを使い、産地の陽と浜風で仕上げた一夜干しです。
■いかを大切に扱うこと

そして、環境、天候に加え大切なのが、いかを大切に扱うこと。
開いたいかは、海洋深層水に漬け水切り後、吹き抜けにした穴から井戸方式で、そのまま屋上の干場へ直行。
屋上で受取った作業員は、敏速に干していきます。
別の作業員が、長足2本をロープにかけていきます。
日におよそ1000枚のいかを開いて干します。
■衛生面の配慮をしながら守り続ける「漁師の味」
屋外での製造作業を行うのは、現在では当一夜干しのみとなりました。
食品製造の衛生面などが大変厳しくなる中、当組合の加工場でもエアーシャワーを設置するなど、 異物混入などに対する防止策に配慮した工場となっています。
当一夜干しの最大の特徴である“浜風天日干し”という工程を維持するためには、屋外での作業が必至となり、さらに天候に左右される作業の為、他の商品製造スケジュールへの影響もあることなどから、この製法を続けるか否か社内で3年間議論と検討を重ねました。
組合長の浜風天日干しに対する思いは熱く、
「本当に美味しいものと知りながら、機械干しに変えることは できない。いか専門店のうちがやらないとこの味はなくなる。」
との意思に賛同すべく、途中からは、どのような衛生管理で対応していくかという議論に変化していきました。
目の前に海、後ろに山をかずき、周りに汚染物質や煙などを出す工場や一般家庭もない環境。
ごみやほこりといった心配はないが、風が強い時には砂が少々心配されました。
そこで、工場の屋上に干場を作ることになりました。
これには、安全面など、さらに議論が必要 なはずでしたが、組合長の一刻も早くとの思いから、20年初秋、突然組合長が自ら天井に穴を開けたことで開始となりました。
また、防虫も考慮し製造開始時期を11月下旬と定め、黄砂への配慮から製造終了時期を2月下旬と社内で定めました。
さらに異物混入防止の為、干しあがったいかは、衛生工場の方で検品と包装を行うことで決まりました。
こうして、現在の浜風天日干し作業は続けられています。
今では、船上で作った一夜干しの味を知る人は地元でもほとんどいませんが、 本来の味を知る組合長直伝の味を作り続けていきたいと思います。
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いか浜風天日干し
500 円
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